ここでは他の手続きに比べて、自己破産手続きを取ることのメリット、デメリットを見ていきたいと思います。
@ 自己破産手続きで免責を得れば、なんといっても全ての借金の支払い義務がなくなる ので、これはメリットと言えるでしょう。
@ 自己破産手続きは別名リセット法とも言われ、自分の借金は全部なくなりますが、その代わり自分の財産も全てなくなります。但し冷蔵庫や洗濯機などの生活必需品まで処分しなければいけないわけではありません。
A 税金、罰金、科料、悪意をもって加えた不法行為による損害賠償請求権などは免責されません。
B 破産者である期間は公私の資格の制限があります。 資格の制限とは、保険の外交員、警備会社の警備員、株式会社や有限会社の取締役や監査役、弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、後見人などがあり、これらの職業につくことは出来なくなります。しかし、免責決定が確定することで、破産者ではなくなりますので、当然これらの資格の制限は受けません。
C 財産がある方で管財事件になった場合は、申立人宛の郵便物が管財人に送達されたり、転居や長期の旅行に裁判所の許可が必要であるなどの制限があります。しかし自己破産を申し立てる方のほとんど同時廃止手続きであり管財事件にはなりません。
D 自己破産手続は今後、債権者に借金を返済しないという明確な債務者側の意思表示ですので、債権者としては何とか回収を計ろうと考えます。
弁護士や司法書士に依頼後、または自己破産申立後は、債権者は債務者に直接請求ができないですから、差押、仮差押という法的手続きで債権の回収を考えるのです。
この場合、給料を差し押さえるケースが殆どで、差し押さえられる額は、給料から社会保険料や税金を引いた額が28万円以下であれば、その4分の1の額、28万円以上であれば、21万円以外の全ての額になります。(生活を立て直そうと思っている矢先に差し押さえられると、結構厳しいものがあります)。
これらの差押は、差押えをした債権者の債務がなくなる(完済)まで、免責決定が確定するまで、または債権者が差押を取り下げるまで継続します。
E 任意整理や個人再生等、他の債務整理手続きでも同様ですが、個人信用情報機関(ブラックリスト)に登録されますので、 今後7年間は借り入れ等が出来ません。 もっとも、入ってきた収入の範囲で支出をするというのが一番健全ですので、この点をデメリットと考えるのもどうかと思いますが。