特定調停は制度目的として特定調停法第1条に以下のように記載されています。
「この法律は、支払不能に陥るおそれのある債務者等の経済的再生に資するため、民事調停法の特例として特定調停の手続きを定めることにより、このような債務者が負っている金銭債務に係る利害関係の調整を促進することを目的とする」
つまり、借金を多額に背負った人の経済的な再生をはかるため、支払いを容易に出来るように契約内容、支払い方法等を組み直すということです。
支払不能のおそれがある場合に、調停手続は相手方の住所地の管轄の簡易裁判所に申立てします。
調停はあくまでも、譲り合いの精神に基づいた話合いの場ですから、法廷に立つことも無く、調停室という小さな会議室のような場所で行われます。調停委員が2名ついて相手方との間を取り持ってくれます。譲り合いとは言え、あくまでも手続が利息制限法に沿って行われることは言うまでもありません。
特定調停は、「相手方全員に対して、申立人が返済に月いくら支払えるのか」を調停委員が調査した上で、相手方と話合いを持ちます。
この調停期日前の話合いを準備期日(調査期日と呼ぶ裁判所もあります)と呼び、申立人は「給与明細」「源泉徴収票」「借り入れに関する資料」等を提出します。
調停委員は、利息制限法によって計算された借金が、3年前後で完済できるかを検討し返済計画を立ててくれます。もちろん、1件だけでも特定調停の申立は可能ですし、既に和解の済んでいる借入先を除いて申立てることもできます。
後日の調停期日という相手方との交渉も、調停委員の方が電話等である程度やってくれます。利息制限法により計算し直した残元金に調停成立までの利息損害金をプラスした金額が確定債務額(=和解金)となり、完済まで遅れることなく支払えば確定債務額のみの支払でOK、つまり利息はカットされます。
私の知っている調停事件では、各簡易裁判所の調停委員の方は、本当に親身になって対応してくださったそうです。70歳近い方でも全件調停成立ができたと言う話も耳にしたことがあります。